シリコンバレー精神
梅田 望夫 2006/8 ちくま
2001年に刊行された『シリコンバレーは私をどう変えたか』の文庫版。本文自体は、2000年のITバブル崩壊前後を書いており、懐かしく読めます。IT業界については、『Web進化論』にまとめられているので、そちらを読めばいいと思います。
むしろ、面白いのは、独立に関することや、シリコンバレーのしきたりに関することでした。
P.227には、梅田さんの一日が紹介されています。
5:00 起床。2?3時間勉強
7:00 朝食ミーティング
9:00 オフィスに向かう。車で5分。2時間集中して仕事。
連絡は、すべてメール
11:00 ランチミーティング(2週間先まで埋まっている)。
午後 クラインとに向かう。車で15分。
「次の会議までの宿題を受け取る」
15:00 プールで泳ぐ
16:00 4時間ぐらい集中して仕事
20:00 帰宅。
23:00 就寝
シリコンバレーには、数十万人のエンジニアやプログラマーやビジネスマンが7千社のハイテク企業で働いている。ほんの一部の人たちを除いて、彼らも大半の時間を、一人ぼっちで、個室に、あるいはブースにこもって、自分の仕事をして過ごしているに違いない。
p.231にある先輩からのアドバイスもいいですね。
?軌道にのったころに信用した人に裏切られる
?目先の小金にこだわって働きすぎたら身体を壊す。
一方、シリコンバレーの掟については、P.250に書かれています。
A.理解不能な理由で投資を中止しないこと
B.まっとうな条件で投資を行うこと
P.258 シリコンバレーは自由でオープンな世界に見えるが、無い実は、能力・見識・実績に応じた「目に見えない」序列が存在し、厳然とした階級社会が形作られている。その階級の兆点に、IT産業の歴史に燦然と輝く功績を残した重鎮たちのネットワークがある。
いつか、そういう世界にも触れてみたものです。
では。(^^)/^
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