先日紹介した『大分断』では、家族類型によって民主主義の形が異なる話がありました。デュッセルドルフに行った時に、文化の違いを実感したので、まとめます。
アムステルダムからデュッセルドルフは、220km。電車で2時間15分。東京から掛川ぐらいの距離。たったこれだけの距離なのに、やはり別の国と思わせる違いがありました。
絶対核家族(米英) | 直系家族(日独) |
オランダ | ドイツ |
マスクをするのは、車両に乗ってから。 | 駅に入ると同時にマスク着用。法律で決められており、罰金150€あり。 |
列車は、間引きダイヤになっているが、車内ガラガラ。 | 私が乗車した特急列車(ICE)は、編成が半分の車両数になっており、席に座れない乗客が溢れていた。 |
私のマスクから鼻が出ていると、乗客が歩いてきて、鼻を覆うように指導される。 | |
デュッセルドルフ駅に降りると、警官?がパトロールしており、マスクを着用していない乗客に、違反切符を渡していた。 | |
ホテルのチェックインときに、マスクを付けるよう求められる。 | |
アムステルダムなどの中心街の一部の通りで、小売店入店時のマスク着用が実施されたが、8月31以降は、延期されず。支払いは、デビットカード。 | すべての小売店は、入店時にマスク着用。現金での支払が多い。 |
個人情報の記載は求められるが、ゆるい。そもそも、外食の回数が少ない。 | 飲食店は、追跡できるように、個人情報の記載必須。入店時の消毒、アクリル板による隔離。 ビールが水より安く、わんこそばのようにビールが運ばれてくる。 |
床屋では靴を消毒。手袋、マスクをして着席。 | |
図書館は、ほぼ元通り。マスク不要。おしゃべりに興ずる人も。 | 図書館も個人情報を記載。マイク着用。誰も話さない。 |
と、書けば切りがないが、同じコロナへの対応なのに、お国柄が出ます。オランダは、事実に対して、平常心で対応しているように思います。規制をするにしても、合理的な説明がなければ、従わないのではないでしょうか。市販されているマスクでは、COVID-19感染を防ぐことはできないと政府が言ってきた以上、心理的、社会的な効果がマスクにあるにせよ、着用は限定的に運用セざるを得ません。
一方、ドイツは、上が命令したら徹底しますね。日本にも似た自粛警察のノリがみられます。オランダでは、図書館で話したり、飲み食いする人すら見かけますが、図書館の人が注意するわけでもないですね。あくまで個人の自由。うるさければ、当人同士が話し合う。
コロナの封じ込めでは、ドイツが成果をあげています。ただ、政府の指示が必ずしも合理的になるとは限らないとも思いました。満員のICEがいい例でしょう。マスクを強制するなら、座席の間隔をあけることも、同じように有効でしょう。
しかし、オランダは暮らしやすいと思いました。国民に無理を強いるコストの検証は、何年か後になると思いますが、国民の負担を最小限にしようという政府の意向は、十分に感じ取れます。
コロナ対策にしても、各国の文化を踏まえて置かないと、うまくいきませんね。
では。