シンガポールに異動が出て、頭痛が痛いのが子供の学校問題。学校が決まらないと、住むところも、定まりません。
シンガポールの小学校は、ローカル、日本人学校、インターとありますが、よほど英語ができないと(実際は中国語が大変なのだが)、ローカルは厳しいです。
インターについては、まず、フリーペーパーSpringを読みましょう。
https://spring-js.com/
日本人が4万人弱しかいないのに、フリーペーパーが成り立つ恐ろしさ。それほど、インターナショナル・スクールが充実しており、かつ、帰国子女受け入れる日本の学校からの出稿があるということ。
シンガポールが、世界で最も選択肢が広く、質の高いインターがあることがわかるでしょう。
唯一の欠点が、タレント育成。シンガポールは、スポーツ選手や芸術家を育成するのによい場所ではありません。もしも、3親等以内に、一芸で生計を立てている人がいたら、単身赴任(か他の国への留学)を考えましょう。
細かな条件を見ていく前に、親が自分に尋ねるべき質問があります。それは、我が家は
「陸軍か海軍か」
というものです。日本は、伝統的に国内派(陸軍)が権勢を振るってきました。ちゃんと日本語を話し、礼節をわきまえ、日本企業に就職して欲しいというのは、ひとつの見識です。
ここで気をつけたいのは、「フェリスの罠」です。これは、バブル世代の親が、娘が「フェリスに進学したい」というと「いいんじゃない」と即答することです。年をとってくると、自分の経験を過信し、それが30年前の印象であるにもかかわらず、即断してしまいます。
下表は、1989年の時価総額ランキングです。
実に上位20社のうちの16社が日本企業。世界で最も時価総額の大きい会社に入りたかったら、「陸軍」は、理にかなった戦略だったのです。
下表は、同じリストの2017年版。
日本企業最上位は、トヨタの47位でした。陸軍戦略を取ると、46位までの企業には就職できないか、日本現法の止まりになるかもしれません。
陸軍で行くなら、インターも腰掛けの3年だけで、中学は日本でというのもありでしょう。しかし、我が子は、海軍でないと、もはや危ないと思ったら、5-3-1基準を意識せざるをえません。シンガポールは、それを満たす子供を育成する最適な都市のひとつです。
シンガポールは、4大文明が激突しています。同級生の男の子が、今年から、ラマダン(断食)を始めたら、厳しい戒律に思いを馳せることでしょう。クラブ活動で、インディアンダンスがあったら、こんな小さいときから、ピアス開けて踊るのねと学べます。
外国語の習得もそうです。英語についてよく聞くのが。
大学に留学したときは、何もわからなかったけど、何とかなった
という成功体験です。それ、「フェリス」ってませんか。
トランプ大統領の孫が、中国語を勉強しているのは象徴的です。
東南アジアでは、商談が英語ではなく、中国語になってしまうときが来るかもしれません。
海軍であれば、子供をシンガポールに残して、親が帰国するというのも、ありかと。
そうなってくると、最大の悩みはお金。UWCに小学校~高校まで活かせると、44百万円。
http://uniunichan.hatenablog.com/entry/20151225Tuition
慶応の3倍というのが、国際水準。こども2人なら倍。しかも、お金がかかるのは、むしろ、学部から博士課程。ということで、とても、奨学金を借りていたら返せません。眼の前の中学受験も大切ですが、博士課程に行くと想定した学費プランが大切です。
では。