山口真一 朝日新聞出版 2018/6
ネットは個人に力を与えるがゆえに、社会にで問題も起こるという一例。ネットを通じた口コミの影響と、炎上対策を具体的に説明しています。
マーケティングのトレンドは、p.26
1980年代にはシングルメッセージが主流だったものが、1990年代には年代や性別によって消費者を分類するセグメンテーションが先端的マーケティング手法となり、ネットが一般的になる2000年代には個人ターゲットをやるようになった。
そして、ソーシャルメディアの普及に伴い、個人をターゲットとしたネット広告からさらに一歩進み、粗シャルmディアで消費者が照会しやすいようにする「バイラル・ソーシャルインフルエンス」が台頭してきている。
SNSの普及にともない、炎上も増えました。エルテスの調査では、2015年に千件越えてますね。
SNS活用例は第2章。愛されアカウントは、@sega_official、@TANITAofficial、@SHARP_JP
キャンペーン例としては、キリンの鬼ごっこ、ワービーパーカーの試着無料キャンペーン。失敗例としては、マクドナルドなど。
こうした例を見ると、萎縮してしまいがちですが、著者は、社会とネット上の意見分布の違いを指摘しています。p.86 ネットには、極端な意見が残りがちなのですね。むしろ、萎縮する側にも問題があるというのは著者の見解です。p.148
第3章は、炎上の誤解。炎上の参加者は0.5%。年収の高い、主任・係長以上というのも、なるほどという分析です。
口コミの書き込みも同様に少数です。長期利用者の意見は少なく、むしろ、利用直後の書き込みが多いというのも、そうなんでしょうね。
第4章は、予防マニュアル。誤った情報を発信しないなど、具体的でした。
では。