【本】日本vs.アメリカvs.欧州 自動車世界戦争

日本vs.アメリカvs.欧州 自動車世界戦争

泉谷 渉  2018/5

半導体を長年取材してきた記者による自動車産業報告。私のような年長者の方が、自動車業界の変化ついていけないのではと思いました。もう、ガソリンの匂いがする男の職場ではなく、CESで発表するのにふさわしいIT産業になっています。

電気自動車になると、Win-telのようなことが起こるのかと思っていましたが、さすがに、複雑な製品なために、そんな簡単なものでないのも、よくわかりました。

きっかけは、EUが2017年11月に発表した自動車の環境規制。CO2排出量を21年目標に比べて2030年に3割削減することを求めた。

 容易なEV賛美を諌めるのは、南川明氏。

日本の自動車8000万台がEVになれば、原発3基分の電力が必要だ。将来的には、EVの充電だけで世界の電力の15%を消費するとも言われている。p.21

世界を走る21.7億台がすべてEVになれば、膨大な数の原発が必要となる。

日本企業の活躍も詳細に書かれています。たとえば、パナソニック。p.191。松下幸之助は、大阪電灯(関西電力)に入社。電球ソケット、プラグを製作。松下電器が飛躍したのは、自転車用電池式ランプ。

パナソニックがリチウムイオン電池に取り組むのは、創業回帰だったのですね。

では。