【本】世界史の大転換

世界史の大転換
佐藤 優 PHP新書 2016/6

2年前の本ですが、今読むと、トランプ前後で世界が変わってしまっているのがよくわかります。鉄・アルミ関税とか、米朝会談とか、「常識が通じない時代」を実感しますね。


大きな流れとしては、新自由主義的な動きへの反動。

たしかにポスト冷戦後の世界はナショナリズムの時代と呼べるでしょう。グローバリゼーションの進展によって近代国民国家(ネーションステート)の枠組みが揺らぐ一方、そのなかで入れ子構造になっていた小さいエスニック集団がネーションに変容しつつある。p.21

ひとつの対策は、より小さな民族に主権をもたせること。p.37

世界には少数言語を除いて約2000の言語がありますが、国連加盟国はおよそ200カ国しかありません。

スコットランド、カタルーニャ、沖縄など、こうした動きは加速していますね。今の米朝会談を予見するような下りも。

アメリカの関心は一貫していて、朝鮮半島・台湾を含む東アジア・西太平洋地域の「現状が維持されること」です。P.192

参考になりました。