江副浩正
馬場 マコト、土屋 洋 日経BP社 2017/12
リクルート創業者の伝記。戦後の混乱、複雑な生い立ちを知ってから、リクルートの歴史をたどると、同社の別の面が見えてきます。
懐かしかったのは、昭和の名経営者へのインタビューp.130。
学生に絶対に訴えたい一言との問いに応える盛田昭夫氏。
『ソニーは人を生かす』と書いてほしいな。僕はソニーに入ってきた人を必ず幸せにする。
本田宗一郎氏の言葉。
ホンダのために働きたいという人には来てほしくない。来てほしいのは、自分のためにはたらきたいという気持ちを抱いている若者です。
松下幸之助氏(p.131)
人には得手なことと不得手なことがある。人を生かすには得手なことをやらすことでんな。大事なことは、誰にどの仕事をどこまで要望するか。それが、人を用いるうえで肝心なことや。ありゃ使いものにならんと言うてんのは、使う人が使いものにならんからや。
求人広告という突破口から、人と引きつけ、育てる企業を作ったのは、見事というより他ありません。大前研一氏の上申書は、p.395。「若者が最も入りたいと思う将来豊かな、かつ大企業病にならないその社風」と評しています。
では。