【本】ブラタモリ

ブラタモリ 6 松山 道後温泉 沖縄 熊本
NHK「ブラタモリ」制作班 (監修) 角川書店 2016/12

那覇のところを読みました。地理から紐解かれる歴史が興味深かったです。冒頭は、首里城。沖縄戦で破壊されました。今あるものは、80年あたりから復元されたもの。
石垣は、曲線的な五角形や六角形の石を組み合わせた相方積みになっているのだとか。琉球の人たちが、角や直線を嫌ったという観察は、興味深いです。

石垣は、石灰石からできており、元をたどれば珊瑚。これまた、海とは切れない沖縄の環境を物語ります。

那覇は、オールド那覇とニュー那覇があるというのも、戦後史を理解する上で興味深いです。貿易で栄えた沖縄ですので、元は港町でした。しかし、米軍が那覇軍港から1マイルを立ち入り禁止にしたため、現在の国際通り周辺に繁華街が移りました。そこからの苦難の歴史を重ね合わせると、感慨深いです。

もう一つ興味深かったのは、中国からの渡来人が住んだ久米村(くにんだ)。久米36姓と呼ばれる子孫がいまでも沖縄に住んでいるのだとか。

海洋国家というのは、大陸国家と違い、ここからは、別の国と簡単に分けらないのですね。他の港と交流して、何とか生き延びてきた。その歴史は重たいです。