【本】ショック・ドクトリン

The Shock Doctrine The Rise of Disaster Capitalism
by Naomi Klein 岩波書店 2011/9

カナダのジャーナリストによる資本主義分析。ショック・ドクトリンとは、「惨事便乗型資本主義=大惨事につけこんで実施される過激な市場原理主義改革」 です。

引用される事例の多さに引きこまれてしまいます。

  • チリのピノチェト政権
  • フォークランド戦争
  • 天安門事件
  • ソ連崩壊
  • スマトラ島沖地震
  • ハリケーン・カトリーナ
  • イラク戦争

最初に指摘されるのが、フリードマンの言葉。

Only a crisis produces real change. When that crisis occurs, the actions that are taken depend on the ideas that are lying around.

資本主義の政策を実施するのに、民主主義が必ずしも最適ではないということでしょうか。

こうしたショックからの復興には、常に光と影があると思うのですが、その影の部分をしっかり描いています。

日本も、3.11というショックがあった。その結果はどうでしょうか。