【本】日本の選挙

 加藤 秀治郎 中央公論新社 2003/3

また、選挙制度をめぐる話が出てきたので、お勉強。

言われてみれば、日本は、「選挙制度のデパート」 国政は議院内閣制だが、地方選挙は直接首長を選ぶ。衆議院は小選挙区制だが、地方選挙は中選挙が残る。政治理念は何を問われると、説明できない自分がいます。
本書では、民主主義諸国の制度を比較することで日本の特徴を浮き彫りにし、安易な選挙制度改革を排しながら、現実的な制度改正も提案しています。
たとえば、首相公選論に対しては、ドイツ方式を提案しています。

ドイツ方式とは、総選挙で各党が首相候補を明示して選挙戦をやるものである。p.134

党首の任期を衆議院の任期と一致させれば、実質、国民が首相を選ぶことになります。
 本書は2003年の本ですが、9年経過しても、まだ、0増5減とか、80比例を減らすとか言う話になっていますが、国民の意志をどうやって政治に反映させるかというのは、非常に重要な制度設計だと納得する本でした。