はやぶさ、そうまでして君は~生みの親がはじめて明かすプロジェクト秘話
川口淳一郎 宝島社 2010/12
「小惑星探査機はやぶさ」の生みの親である川口教授によるプロジェクトの総括。エンジン停止の憂き目にあいながら、チームが知恵を絞ってミッションを遂行する様が描かれています。
観察対象を客観的に観る訓練をしている人たちが、機械を生命体として捉えるところに日本人を感じます。科学者としてはともかく、ロボットを発展させるためには、こういう感覚は大切なのではないかと思いました。
また、経営学的には、プロジェクト・マネジメントの事例として読めます。MBAのクラスでもスペースシャトルのプロジェクトが取り上げられていました。7年にもおよびこれだけの人がひとつの目標に向かって取り組む例はあまりないのではないでしょうか。
税金を使っているというプレッシャー。減点方式のデメリット。想定外なことが発生した場合のリーダーシップなど、通常のビジネスにおいても参考になる箇所があります。
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