Justice: What’s the Right Thing to Do?
Michael Sandel 早川書房 2010/5
ハーバード大学教授による政治哲学本。同大学史上最多の履修者数を誇る超人気講義で、NHKの「ハーバード白熱教室」という番組にもなりました。
藤原信保先生の講義を思い出しました。しかし、中身は理論の説明というよりは、具体的な事例にどう対処するかという、現実的なもので、学部が遥か彼方になってしまった私でも、ついていける内容になっています
本書を読むことは、政治哲学の歴史を振り返る旅でもあります。
- 功利主義(Utilitarianism)
- ベンサム、ミル
- libertarianism
- 金持ちの税金を貧者に分配するのは公正か。
- 市場と倫理
- 卒業して20年を経て、リーマンショックの後に、政治と経済を一緒に学ぶ意義を振り返ることができました。
- Immanuel Kant
- kategorischer Imperativ:
Handle so, daß die Maxime deines Willens jederzeit zugleich als Prinzip einer allgemeinen Gesetzgebung gelten könne.
- John Rawls
- Telos
- 忠誠のジレンマ
- 日本の従軍慰安婦問題も取り上げられています
- “the unencumbered self” に対する批判 p.285
ちょっと一晩では、消化しきれません…
先生、ミネアポリス出身なんですね。思えばとてもミネソタらしい方です。
では。
【参考】
東洋経済 2010/8/9 が特集組んでました。