モチベーション3.0
Drive: The Surprising Truth About What Motivates Us
ダニエル・ピンク 講談社 2010/7
“A Whole New Mind”の著者によるモチベーション論。これまでのビジョンはそのままに、具体的な動機づけについて研究しています。今回も大前さんの訳です。さすがに前回のように訳者の文字が大きいということはなくなりましたが、同じ大きさですね。
Motivation 3.0は、以下のようなコンセプト。
<モチベーション1.0>生物的な動機―サバイバル
生存を目的とする人類最初のOS。ものを食べる、生殖活動を行う、睡眠をとる、など
<モチベーション2.0>アメとムチ―信賞必罰
ルーチンワーク中心の時代には有効だったが、21世紀を迎えて機能不全に陥る。
<モチベーション3.0>内面から湧き出るやる気
モチベーション3.0の3要素は、以下のとおり。
- autonomy
- Mastery
- Purpose
自律性の下りで、弁護士の例(p.142)が出てくるのが面白い。
弁護士を個人としてではなく集団としてとらえた場合、どうしてあれほど不幸に見えるのかと思ったことはないだろうか。
悲観主義については
これは、大半の職業にとって有害である。しかし、マーティン・セリグマンが述べているように、「唯一明らかな例外がある。悲観主義は、法曹界ではとても有効だ」
相変わらず、新しい時代をわかりやすく示してくれているが、例によって、日本のような直系家族の国で有効なのかは、確認しないといけないと思いました。
では。