下流社会 新たな階層集団の出現
三浦 展 2005/9 光文社新書
改めて今年の焦点となる格差に関係する本を読んでみました。すでに第2章が出てますが、元の本を読みました。
先日とりあげたマクドナルドが24時間営業するにあたり、店員の募集をかけると、意外に主婦が応募する。水曜日にモールにいくと、混んでいる。という現象のヒントになると思いました。
本書で下流とは、コミュニケーション能力、生活能力、働く意欲、学ぶ意欲、消費意欲が低い層を指しています。結果的に単純に所得が低く、未婚である確率も高い。
マーケティングへの影響からすれば、商品の2極化。カップヌードルがより安いラインに加えて、高級麺を開拓する。マクドナルドは、100円マックを取り下げない。ユニクロは逆に価格に訴求するビジネスモデルでありながら、所得の高い層からも好感を持たれるようにしているなど。
政治でいえば、分配にかかわるところで、大きな影響がでますね。未婚の若年層が投票に行くようになれば、政治家の政策パッケージもより分配に重きをおいたものに傾いていくのではないでしょうか。
行政も、よく考えてみたら、もはや国民全員に同じ対応ということ事態に無理がありますね。これほど生活パターンが乖離し、かつ固定してくると、役所の窓口はどうあるべきなのか、考えてしまいます。
引き続き研究していくべきテーマですね。
では。
【参考】
日経BPのインタビュー (2006/7)