【本】クチコミの技術 広告に頼らない共感型マーケティング

クチコミの技術 広告に頼らない共感型マーケティング
クチコミの技術
コグレ マサト, いしたに まさき

 ネタフルみたいもん!の作者によるバイラル・マーケティング論。すべての人がこの二人のようなブログを運営できるかは、ともかくとして、データをいくつか示してくれているので参考になりました。


 Web2.0的なバンドワゴン効果の例として、P.49以降で、涼宮ハルヒの憂鬱の例が紹介されています。地方テレビでの放送というハンデがありながら、YouTubeによる伝播と製作サイドの「謎かけ」をファンがブログでといていくという仕掛けによって、ヒットにつながりました。
 P.67では、クチコミのための7ヵ条がまとめられています。

1.担当者が自分の言葉で語る
2.頻繁に更新する
3.コメントやトラックバックを受け付ける
4.ブログを通じて会話する
5.質の高い製品やサービスを扱う
6.ストーリーを提供する
7.ネタを提供する

 その例として、カントリーコネクションが紹介されていました。
ジレットフュージョンパワー 替刃8個入り 企業とブロガーの距離感というのは、微妙なものなのですが、その例として、ジレットフュージョン5+1が紹介されていました。
 ブログに向く商品の要素は、以下のとおりです(P.88)

・体験しないとわかりにくい商品
・説明してもわからないと使い方がわかりにくい商品
・スペック表だけではよさがわからない商品
・趣味嗜好のこだわりが強い商品

 この例は、日産のスカイラインと、リコーのGR DIGITALです。ブログの効果が現れるのは2年目以降で、3ヶ月ほどで終わってしまうキャンペーンについては、警鐘を鳴らしています。
 炎上した際のべからず集は、以下のとおり。

1.嘘をつく
2.謝らない
3.対応のスピードが遅い
4.記事広告であることを隠す
5.ブロガーを対等に扱わない

 個人のブログがメディアとして影響を持ち始める時期は、次のとおり(p.104)。

・半年に渡って毎日更新する
・蓄積したエントリーの数が300を超える
・一日のPV(ページビュー)が500以上になる

 こう並べてみると、ブログによるマーケティングは、コストがかからない反面地道な努力が必要なんですね。

では(^^)/^