ネット株の心理学 小幡 績 06/7 MYCOM新書
小幡助教授による株式市場分析。行動ファイナンスの理論を武器に、ライブドア事件前後の相場を描いています。利益を上げるためには、出口戦略を考える必要があり、それを、著者は「株式相場はマーケティングである」と喝破しています。
要旨は、P.212にあります。
?企業業績とその見通しだけでは利益は出せない。
?投資家が実際に取った行動と将来予測される行動だけが真実である。
?チャートは過去の売買価格、取引量の記録であるから、投資家の行動という唯一の真実を含んでいる。
?投資した株式は必ず売却しなくてはならない。
?しかし、必ずしも安く買う必要はない。必ず高く売れるのであれば、その値段より高く買えば十分である。
?安い物をかってもよいが、それは必ずそれよりも高く売れる見通しがある場合に限られる。
?したがって、売ることを先に考え、その上でそれよりも安く買うことを心がければよい。
?その意味で株式投資はマーケティングであり、誰にいつどのようにいくらで売るかと言うことを、考えることが一番重要である。
そして、マーケティングの理論を、株式売買に当てはめていきます。
議論を深めるところはいろいろありますが、新書の制約の中で、株式投資に大切なことを気づかせてくれていると思います。私は、長期投資を主としていますが、気づくと塩漬を耐えるための言い訳だったりしますので。
もう一度、ポートフォリオを見直したくなりました。
では(^^)/^