横浜改革 中田市長1000日の闘い
相川 俊英 2005/4 ブックマン社
中田市長の講演を聞いて、本を読みました。政治って、地域のことに取り組むと一番実感わきますね。日本にも、こういう政治家がいるのかと勇気づけられました。
大切なのは、知識の量ではなく、蓄えた知識をどうやって社会に活かしていくかだ。その知識を活かすための知恵を磨くことが重要なのだ(p.5)
松下幸之助氏の言葉が、中田市長のバックボーンになっています。偏差値38から挑戦した中田さんににしてみれば、松下政経塾は、自分の生きざまを確認する場であったと思います。
史上最年少で政令都市の市長となった中田さんは、ゲーテの言葉で施政方針演説を締めくくりました。
財貨を失うことは、少し失うことである
名誉を失うことは、多くを失うことである
勇気を失うことは、全てを失うことである
リンカーンの”Gettysburg Address“を思い出します。
中田市長が取り組んできた個々の施策については、詳しく書きませんが、やはり、ゴミ処理場で自ら働いて、問題の本質を理解する態度には、心打たれます。
最近の日本では、国政よりもむしろ地方自治で、政治のあり方を訴えるケースが増えてきたと思います。横浜は、よい例ですね。こういう能力を持った人が、政治に集まるような仕組みは、本当に大切だと思います。
著者は、エピローグで中田市長のすごさを、次のように書いています。
変わらないこと。慣れないこと。なじまないこと。カメラを向けられると、今でも表情が固くなるように。中田のすごさは、実はここにあるのではないか。
あれほど多忙な中で、初心を忘れずにいることは、大切なことですね。政令都市の首長が、総理大臣になるようになればと、日本も変わるかもしれません。
では。(^^)/^