“教祖”降臨―楽天・三木谷浩史の真実
児玉 博 日経BP 05/7
楽天、三木谷社長のドキュメント。日経アソシエに連載されていたものを単行本にしたもの。証券会社買収、野球参入、ニッポン放送騒動など、連載中に騒動が起こりすぎて、文章があばれてしまっているのも、仕方ないですね。
楽天の10年を振り返るには好著ですが、もうちょっと時間が経たないと日本経済における意義みたいなものは、書けないかもしれません。
本に描かれているのは、孫さん、三木谷さん、堀江さんというIT界を代表する経営者です。が、読み終えて強く感じるのは、第4の主役というべき、没落していく巨大組織(サラリーマン)ですかね。アメリカの場合は、Googleが飛び出す一方で、GEやIBMが頑張っています。日本の場合は、銀行、証券、野球、放送局と、前述の3人の活躍が目立つほど、こうした組織の制度疲労が浮き彫りになりますね。
この3人が現役を退いた時、それぞれの会社は大企業病になるのでしょうか。それとも、それを克服する「しくみ」ができているのか。ソニーとの対比においても、興味があるところです。
では(^^)/^。