日経ネット「経済羅針盤」に掲載されていたエッセイをまとめたもの。難しい法律の専門書ではなく、「会社とは何か」について、法律家の目から考えることができます。改めて、並べてみると、日本のカイシャには、さまざまな歪みが生じています。
- 日興コーディアル事件
- ライブドア事件
- 西武鉄道
- 国内鉄鋼3社の買収防衛策 などなど。
ずいぶん昔のような気もしますが、いまも代わらないカイシャの意識を象徴しているものですね。国外の方に説明するには、手間がかかりそうです。ブルドックのケースは、先日の野口先生の本で解説するならば、人民公社なのだと思ったほうが、わかりやすいかもしれません。
印象に残った文章は、以下の通り。
Compliance は恩来、工学的用語であり、その真意は「加えられる力に応じて変化し、たわむ柔軟度のこと」である。すなわち、企業経営の分客で言えば、「社会の要求・要請に対してカイシャが変化し需要すること」である。p.20
Good compliance is vital to survive. p.45 (メリルリンチ元副会長ハマーマン氏の言葉)