総解説 米国の投資信託―業界動向から商品・サービスまで
野村資本市場研究所 2008/9 日経
題名とは裏腹に、明日の金融サービスを考えるための本です。ちょうど、
金融アンバンドリング戦略を読んだときのような読後感を持ちました。
出版するタイミングは、ほぼ最悪で、「アメリカえは」という「デワの神」が流行らない今日この頃ですが、こういうときにこそ、変えるべき点と変えない点を峻別して、金融サービスを考え直すのだろうと思います。金融機関の経営企画の方は必読かと。
投資信託は、米国家計金融資産のの2割を超え、株式、現預金を抑えて、もっとも大きな比重を占めるようになっています。なので、投信について語ることは、最新金融サービスについて語ることに近いんですね。オンライントレードの登場で、出尽くし感のある個人向け金融サービスですが、たとえば、p.82のフォリオfnは、バスケット取引をワンクリック&定額で提供するサービスになっています。
p.84のマーケットクラシーも、似たようなサービスはありますが、ここまで徹底しているのは、ビックリですね。投資のプロは、機関投資家だけでなく、個人でも良いというのは、とてもアメリカらしい考え方だと思います。ジェイコムさんに、頼んでみたくなりますよね(笑)。
恐慌本ばかり読んでいると、暗くなりますので、たまには、こういう本を読んで明るい金融サービスを考えたいものです。
では。
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