Perfumeのアルバム「GAME」が、4/28付けオリコンチャートで1位になりました。「YMO以来の快挙」というのは、どうかとしても、日本の音楽界に新しい方向性が出たのではないでしょうか。
こういう売り方が、海外で受けるか注目しています。日本のCD市場はピークの6千億円から3500億円に縮小しました。デジタル配信が伸びているとはいえ、若年層人口減少が続く限り、縮小傾向は変わらないでしょう。国内がダメなら海外に目が向くのですが、これがうまくいきませんでした。言葉の壁は確かにありました。しかし、言葉に問題のないUTADAを以ってしても、その壁は破れませんでした。やはり、単純にアーティストの芸術性に依存するのではなく、マーケティングに戦略が、組織に海外展開する力が必要なのではないでしょうか。
戦略の基本は、SWOT分析なのですが、日本のアーティストの強さは何でしょうか。ぱっと思い浮かばないですね。力強いダンスでいえば、安室奈美恵が進化しても、ジャネット・ジャクソンに勝てる気はしません。そういう意味では、Perfumeのように、基本的なレッスンを徹底的にやった上で、フェミニンなダンスで訴えるというのは、ひとつのやり方ですね。
ダンス・ユニットでありながら、ワンピース。無機質なダンスの中におまぬけな振り付け。簡単に踊っているように見えて、マネしようとすると、難しい。MIKIKOさんは、非常に完成度の高い振り付けをしていると思います。(・ぴあ 2007/11/8でコメントしていました)
次に、テクノですね。24年ぶりの1位らしいですが、たしかにYMOは、テクノの先駆者でした。ここを極めるというのは、たしかにあってしかるべし。
さらに、アニメとのタイアップ。パフィは、アニメで言葉を超えましたが、海外への浸透力は、ずば抜けているので、ここと組まない手はありません。今は、レコード会社が、子会社としてアニメ会社を持っているところもありますが、アニメ会社が、レコード会社を規定するような場面も出てくるのではないでしょうか。
次に、メディアの視点からみると、YouTube時代には、やはり、ダンスがききますね。クラプトンの弦の音が、ラジオ時代の音楽であったのと対照的です。ブログに貼り付けた映像は、プロ顔負けのリミックスですね。別バージョンでは、字幕が入ったものもあります。これにより、海外にも確実に伝わるでしょう。徳間は、World wideに振り付けコンテストをYouTube上でやってもいいですね。
・日刊スポーツ 2008/7/5 p.26 インタビュー。オリコン小池社長がコメント
・SWITCH vol.26 No.2 2008/2 中田ヤスタカ [新たな世代による極私的プロデューサー論]
・『マブ論』とPerfume