曙ブレーキが、 事業再生 ADR 手続 に入りました。たしかに売上高はここ2年間停滞していました。しかし、問題は、売上高営業利益率の方でしょう。過去10年をみても、何度か赤字になってます。
粗利益率を見てみると、過去10年の平均が11%。これでは、安定して黒字にするのは難しいですね。
自己資本が減るのを借入金でカバー。自己資本比率は10%台に低下しました。
フリー・キャッシュフローは、2013-2016まで不足。なのに、2016-2017年は、財務キャッシュフローも不足になってます。現金の水準も低いままですね。
四半期ベースの損益分岐点図表は、こちら。固定費がマイナスですね。売上高原価率が9割なので、ほとんど変動費と言えるのでしょう。
回帰分析を用いたこの分析では、限界利益がない状態で、粗利益率をどう改善するか見えないなかでのリスケを受けるのは難しいのではないでしょうか。
シマノの損益分岐点図表は、こちら。
固定費が明確に出ており、限界利益率も37%と高いです。損益分岐点もはるか下で、安心して見ていられます。決定係数(R2)も0.9619と高く、自社の支出にもちゃんとブレーキが効いているようです。
曙の今後に注目です。