ハローワーク新宿に行きました。資料の棚を見ていると「東京都 バランスシート」がありました。私にとってバランスシートとは貸借対照表なのですが、ここでは、有効求人数と有効求職数の「バランスシート」なのでした。
Q フルタイムで有効求人倍率が一番低いのはどの職業でしょうか。(平成23年4月)
A 「その他労務の職業」の0.10
なのですが、「その他」以外でいくと、「一般事務」で0.16でした。有効求職者は職業別では最多の57,212人。それに対する有効求人数は、9,126人。6人に1人しか一般事務員の職がないということです。全体の0.60に比べてもかなり低い数値。
ちなみに、一番高かったのは4.6の医師・薬剤師。最も、資格が厳しい職業の一つですね。
この数値をみると、この20年のIT革命の凄まじさを感じます。思えば、20年前に就職した時、周りはフルタイムの一般事務員だらけでした。当時はパソコンが40万円ぐらいしており、一人1台ない時代。稟議書は手書きで、ワープロで作成すると、むしろ怒られておりました。何か作る、あるいはサービスを提供するには、一般事務員が大量に必要な時代でした。次長の机の上には、手書きのカレンダーがありました。取引先から電話がかかってくると、一般事務員がアポの内容を聞き、一般事務員が次長に確認し、一般事務員が取引先に折り返し電話して日程を確定。一般事務員がカレンダーにアポを書きこんでいたのでありました。
現在、Googleの社長は自分でメールをチェックして、自らGoogleカレンダーに予定を入れ、瞬時に情報が社員に伝わります。時価総額が13兆円ある企業のトップが一般事務員を必要としていない。日本の時価総額ランキングは下記URLの通り。首位はトヨタで10兆円ですね。
たった20年でこの変わり様。クラウド、スマホが加速する状況下、今後20年でどれだけ変化するんでしょうか。「勤勉な一般事務員」を大量生産すべく設計されている学校があれば、教育内容を劇的に変えないと大変なのだけはわかります。
では。