トルコリラが急落しました。
中央銀行総裁が解任されたことがキッカケと言われています。悲惨指数(Misery Index、インフレ率+失業率)でみてみます。
日本は、2.8%。失業率2.5%+インフレ率0.4%(2019)。
アメリカは、2020年に失業率が8.9%に跳ね上がったため、悲惨指数が10%を越えました。BLMの暴動が起きましたね。イタリアはコロナの被害が甚大ですが、雇用を守る政策をとったため、失業率がそれほど悪化しませんでした。ここは、悲惨指数10%以上が常態なので、それほど社会の混乱は起きなかったようですね。
トルコの悲惨指数は26.6%(2020見込、インフレ率11.9%、失業率14.6%)。2021/2のインフレ率はすでに15.6% なので、この通貨安でさらに悪化しそうです。
2009のギリシャ危機が起こる前の悲惨指数は10.9%。それが26.6%まで悪化。暴動につながりました。いまは下がったとはいえ、19.3%。隣国のトルコの影響があるのか。
ロシアは、これらの国に比べると低く、8.8%(2020見込、インフレ率3.2%、失業率5.6%)。ただ、インフレ率が、2021/2には、インフレ率5.6%+失業率5.7%= 11.3%と、5年ぶりに2桁に戻っています。最近のデモの背景に、生活苦があるのでしょうか。
最後に南米とアフリカ。もはや、通貨が暴落したアルゼンチンは、63.4%。
ブラジルの悲惨指数は、2020年見込で16.1%(インフレ率2.7%、失業率13.4)まで上昇しています。2021/2は、インフレ率5.2%+失業率13.9%=19.1%まで上昇しているので、危険水域な気が。
南アフリカ、ナイジェリアともに過去最高ですかね。コロナに気を取られている間に、インフレが途上国経済に打撃を与えているのがわかりました。
では。