国際政治と家族類型

 バイデン政権の外交政策が見えてきました。対中強行は、トランプ政権以上。対露制裁も緩和せず。ということで、絶対核家族 v.s. 共同体家族になってきました。

 絶対核家族は、親子関係がフラットなのに、兄弟の格差を許容する文化。個性を重視し、競争を厭いません。

 共同体家族は真逆。親子関係は権威主義的。兄弟は平等に扱います。社会主義やイスラム教を受け入れやすいメンタリティ。

 もともと理解し合うのが難しい両者。中国が力をつけたことで、対立が避けられなくなりました。

 興味深いのは、その他の国々も、この区分にそって集合し始めているところ。絶対核家族では、イギリスが、ブレクジットで、アメリカに接近。オランダは、中国の人権問題にいち早く反応。大使を召還しました。オーストラリアも、中国との関係を見直し、アメリカとの関係を強化しています。

 共同体家族側では、イランとロシアが中国と提携。トルコやサウジアラビアもアメリカから距離を置き始めています。インドは、中国と国境を接しているので、アメリカとも話をしていますが、国境を接していないロシアとの関係は維持しています。

 今後、興味深いのは、他の2類型。直系家族では、日本、台湾、イスラエルはアメリカ側についていますが、ドイツはどうでしょう。中国の人権問題には異議を唱えていますが、権威主義的な文化は、むしろ馴染みがあるはず。思想の問題でノルドストリーム2を諦めることはないのではないでしょうか。

 フランスは、人権問題には、敏感だと思いますが、アングロサクソン的な競争にはついていけないはず。欧州が、声を一つにして、対中、対露政策を打ち出すのは、家族類型的には難しいように見えます。

では。