自動車産業と規模の経済

ルノーとフィアットとの提携のニュースが出ました。 Nissan, Renault, Fiat, Mitsubishi(NRFM)を単純に合計して、チャートにプロットしてみました。

いくつか気になる点が。第1は、自動車産業に規模の経済は働いているのかということ。かつては、典型的に規模の経済が働く業界として、トヨタの利益率が高いひとつの理由となっていました。しかし、そんなふうには見えなくなってきました。

第2は、気がつくと、欧州メーカーが業界をリードしているように見える点。自動車=アメリカのイメージがありますが、GMもフォードも「中堅メーカー」のように見えますね。「アジアの時代」に変わりはないのですが、欧州に気を配らなかった間に、世界を見誤っていたのかもしれません。

第3は、グローバルに事業展開するノウハウということ。ここは、欧州企業に一日の長があるのではないでしょうか。それがかつての植民地支配のノウハウだったとしても。アメリカン・スタンダードで世界を席巻という時代は、過去のものになったようにみえます。

この図を見ていると、トランプ大統領が、80年代の焼き直しをしているとは言えなくなりますね。「中堅企業」をかかえる国のリーダーとして、フェアな貿易を求めているとも言えなくもありません。

では。