New York Times 2022/7/30 を読んでいたら、オランダ人のエピソードを見つけました。
交換留学でホームステイしたアメリカ人学生に、家で作るようにサンドイッチを作りなさいといったら、ソーセージを5本のせたのだとか。オランダでは、バターとチーズを一緒に使うことすら贅沢で、「悪魔のサンドイッチ」と書いてあったのは笑いました。
オランダ人の素食は有名で、『地球の歩き方』にも「素材を生かすオランダ料理」と苦し紛れに書かれています。「オランダ料理図鑑」として取り上げられた9つの写真の最後は、インドネシア料理。Hutspot と Stampot と、Zuurkoolを3つの別の料理とし、ニシン(のまんま)を料理としてカウントした上で9つの枠を自国料理で埋められないのでありました。
シンガポールのように自国で農業ができないわけではありません。それどころか、アメリカに継ぐ世界第2位の農産物輸出国ですらあります。オランダ人の料理への関心が低いことは、車を2時間走らせてベルギーに行けばわかります。オランダのワッフルはペッタンコなのに、ベルギーはふわふわ。カトリック圏に入ったとたんに、同じ素材を使っているのに、抜群においしい料理に出会えるからです。
オランダのパンケーキ(pannenkoeken)も、ほぼクレープ。私たちが想像するふわふわのパンケーキは、「アメリカン」なのだそうです。
アムステルダムにも、おいしいレストランはたくさんあります。ただ、それが、フランス料理、スペイン料理、イタリア料理のお店であるのですが。美食国家がカトリックに偏っているのは、興味深いところです。
ここまでネタとして完成してくると、オランダ、イギリスが覇権国になれたのも、外国の食事がおいしく感じれたからではないかとすら思えてきます。この説が正しければ、中国は覇権国にはなれそうもないですね。アレ以上おいしい食べ物は望めないので、中国人は中華にとどまるでしょうから。