ノルウェーに行ってみて、家族類型と民主主義について考えました。いくつか確認したのですが、第1が、直系家族は民主主義が苦手だということです。ノルウェーの地方を旅したのですが、とても日本人と似てました。直系家族ですね。人見知りですし、自分の意見を強くは主張しません。権威を認める社会ですね。
しかし、北欧の国は、民主主義がうまく機能しているように見えます。隣のスウェーデンは、コロナでも、ロックダウンに最後まで抵抗しました。原発にも柔軟に対応しています。
もう一度、地図をよく見てみると、両国とも首都は、絶対核家族なんですね。デンマーク、オランダ、イングランドと同じく、自由を尊ぶ価値観。これが、自由な議論を担保し、問題が起こるたびに、都度判断ができるポイントなのだと思います。直系家族だと、先輩が決めたことをそもそも、否定できませんので。
第2が、価値観の違う国と隣接していると影響を受けるということです。前述しましたが、ノルウェーはもともと直系家族なのに、周辺に核家族な国がいるので、影響を受けます。
第二次世界大戦時にドイツ(直系家族)に占領されましたが、亡命政府はイングランド(絶対核家族)にありました。戦後、絶対核家族的な社会運営に傾くのも無理ありません。
ちょっと、薩長(絶対核家族)が、中心となった明治政府のようですね。直系家族な会津藩からみたら、民主主義などとても受け入れられなかったと思うのですが、薩長は英米とは基本的な価値観が近かったのだと思います。
ドイツも、第二次世界大戦で英仏(核家族)に占領されたので、だいぶ民主主義を学んだのですが、ブレックジットなどでEU内の核家族のウェイトが下がると、根っこの直系家族が復活してきます。コロナ対策も厳しかったですし、脱原発も続行してます。
改めて日本の周辺国を見ると、核家族な国が無いんですね。そもそも、海に囲まれていますし、お隣も直系家族な朝鮮・台湾。中国、ロシアも権威主義的な共同体家族です。放っておけば、日本はどんどん権威主義的になるのでしょう。
たまたま、戦争に負けた相手が核家族だったので、民主主義国家として歩んできましたが、実は、土台には、中露(最近でいえばグローバルサウス)に近い権威主義があるのが日本なのだと思いました。
では。