医薬品に予算措置?

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後発薬メーカーの経営に問題があったのは、そのとおりですが、「そのために国が十分な予算措置を取るよう要請を継続していく」というところにひっかかりました。

こちらは、一人当たりのGDPと薬の販売額です。

OECD: Pharmaceutical Market  Pharmaceutical sales 2020 ($ PPP )

 スイスは、年収が7万ドルで1%の700ドルほど薬を買っているとみればよいのではないでしょうか。(為替レートや、販売と購入は違うというのは、本稿では無視します)

 回帰直線の下は、あまり薬を使わない国。上は使う国になります。オランダ(Netherlands)は、ほんとに薬をくれません。さんざん書いてきましたが、医者に行っても、耐えられないような痛みでなければ、「様子を見ましょう」と言われます。日本だったら、何もしてくれないと「ヤブ医者」と言われるでしょう。

 しかし、4年も住んでみると、たしかにほとんどの怪我や病気は自癒するのがわかります。オランダの財政収支が黒字なのは、こうした患者への冷たい態度で医療費が抑えられているのでは?と思うほどです。

 他の国を見ていると、太字にした直系家族的な国の一人あたりの医薬品販売が多いように見えませんか?「先生」と呼ばれる文化なので、手ぶらで帰らせることはできないのでしょう。

 一周まわってみると、後発薬メーカーがこれほど、コストを削減して生産していたのは、センセイが薬を大盤振る舞いするし、国民がやたら薬をドラッグストアで買うことにも一因があるのではないでしょうか。

 財政収支が黒字ならともかく、国にさらにお金を使うように求めることに躊躇しないのは、さすが医師会と思った次第です。