エネルギー価格と超過死者数

アムステルダム、昨日の最高気温は2度でした。アムステルダムの緯度は樺太と同じで、日の出は午前8時半。駅のホームに立っていると震えます。

 アムステルダム南駅では、年老いた女性が物乞いをしていました。凍えるアスファルトに座る辛さは、いかばかりでしょう。珍しい光景はないのですが、寒い日にはいっそう直視できなくなります。

 The Economistが欧州エネルギー危機について書いていました。

Russia is using energy as a weapon
How deadly will it be?

 エネルギー価格高騰による欧州での死者数が、ウクライナ戦争での死者数をこえてしまうかもしれないという記事でした。

 たとえば、2000~2019年平均では、毎週、百万人あたり180~220名の死者が出ました。寒くなれば死者数が増えるのは毎年のことであるわけです。

 今年の予測では、最悪シナリオでは、週260人/百万人に跳ね上げるかもしれないとしています。仮に平年より週20名/百万人①多く亡くなるとしましょう。欧州の人口を500百万人とすれば、毎週1万人多くの人が命を失います。ウクライナ戦争での死者が現在20万人だとすれば、20週で上回ることになります。

 過去の戦争は資源をめぐって起こるものが多かったですが、あらためてエネルギーの影響の大きさを感じる記事でした。

 では。