マレーシアで問題になっているフォレストシティに行ってみました。シンガポールから車で30分ほどところにある人口島を中国のカントリー・ガーデン社が主体になって開発しています。2018年5月、マレーシアで政権交代があり、マハティール首相が、フォレストシティに住む外国人にビザを発給しないと発言して話題になりました。
フォレストシティは、周辺の熱帯雨林からは遊離した近未来都市でした。まず、市場を確認してみましょう。下図は、マレーシアの住宅販売件数と平均単価です。
マレーシア全体の住宅販売件数は、2011年の273千戸がピークでした。日本の住宅着工件数が、942戸で、その4分の1とでもいいましょうか。マレーシアの人口は、31百万人と、日本の4分の1ですので、そんなものでしょう。2017年の住宅販売件数は、2011年と比べて3割も減っていました。
平均単価は、右肩上がりで上昇しています。2017年は、352千リンギット(RM)。1 RM = 27 JPY で計算すれば、950万円です。マレーシアの一人あたりGDPは、100万円で、日本の4分の1。
マレーシアの一世帯あたり人数は、4名ほど。半分子供として、世帯あたり収入が200万円とすると、住宅は年収の5年分になりますね。
一方、住宅の売れ残りは、2018年第3四半期に30,115戸と過去最高になってしまいました。価格帯ごとに見ると、平均値にあたる、300~400千RM(900-1200万円)も、大きく売れ残っています。しかし、一番多いのは、500~1,000千RM(1,500万円~3,000万円) の7,525戸。
6フォレストシティは、663~3010千RM(1,800万円~8,000万円)。この価格帯の在庫が積み上がっているのでしょう。
首都圏で2018年上半期に売りだされたの分譲マンションの平均価格は5,871万円 とのこと。その半額でマンションが買えるのは魅力です。しかし、それは、ローカルの中流層が買える価格を上回っており、マレーシア国民のためと言うのは、厳しそうです。
では。