【本】銀行員はどう生きるか

銀行員はどう生きるか
浪川 攻 講談社現代新書 2018/4

ほんと、私は、どう生きたらいいんでしょ?

米銀の動向を紹介し、邦銀の未来を考える本。ITが金融業に与える影響を理解できて参考になりました。

ウェルズファーゴにつては、p.137

 ハイテクの駆使ーーコンピュータシステムを活用したデータベース・マーケティングを戦略化し、顧客の潜在ニーズを喚起するという独自のビジネスモデルを築き上げていったのである。

その魅力を高く評価したのが、ミネソタ州ミネアポリスに本店を構える地銀、ノースウェスト銀行だった。ノースウェストは果敢にウェルズファーゴ買収に動き、それを成功させる。

そんな地銀の優等生が、2016年、従業員の不正行為事件に巻き込まれます。 p.140

 153万4280口座の不正開設のほか、8万5000口座に及ぶ当座貸越の手数料、預金口座維持手数料などの不正請求などである。この結果、ウェルズファーゴは1億8500万ドルの罰金が科され、顧客に不正請求した500万ドルの返還も命じられた。さらには、不正行為に関連した5300人もの従業員が同年9月までに解雇された。

なんか、スルガ銀行を見ているようです。

行員たちの低い報酬と、成果主義が原因と推定しています。

オレゴンのUmpqua Bank は、p.143。

https://www.nri.com/jp/opinion/kinyu_itf/2006/pdf/itf20060806.pdf

店舗はコミュティ活動の場としても提供されている。

アンプカバンクが2013年に新設したサンフランシスコ支店は、米国のRetail Design Instituteから「Store of the Year」を受賞しているのである。

ま、新生銀行など、一部の邦銀も、積極的に取り組んでいるのですが、サクセス・ストーリーとして語られてないですね。マイナス金利が効きすぎているというか。金融は、これから、最高に楽しくなるんですけどね。日本はどうでしょうか。