日本の為替政策が、話題になったので、久々に、マサチューセッツアベニュー・モデルを点検。
トランプ大統領登場で、一番目立つのはアメリカのポリシー・ミックスの不整合。FRBが利上げに舵を切り、金融政策は引き締めに転じ、ドル高になっていました。
そこにトランプ大統領の政策が明らかになり、インフラ(国境の壁など)への投資で、財政政策が積極的になり(ドル安)、為替政策としても、ドル安への口先介入を始めたので、この1ヶ月ドル安になってきました。
金融政策(ドル高) vs 財政政策&為替政策(ドル安)
と持続できない組み合わせになりました。ただ、消費者物価が上昇しているのに、政策金利がゼロ近辺なので、実質金利は、マイナスになっており、まだ足元は「緩和」といえます。
一方、日本の為替政策は、(本音は別にして)、為替水準についてコメントもしていませんし、介入もしていません。「為替操作」はしてないともいえます。
これから、アメリカ側が日本に軍事費増額を求めてくれば、積極財政になります。金融政策と財政政策は、ドル高に向いてしまいますね。
日米ともに、チグハグなポリシー・ミックスになり、ドル円は、結局「(逆)為替操作」するしかないというオチになりそうですが、いかがでしょうか。