【本】民の見えざる手

民の見えざる手 デフレ不況時代の新・国富論
大前研一 小学館 2010/7

週刊ポストの連載等をまとめて再構成した本。相変わらず、着眼点が素晴らしいです。まずは、イギリスと日本の比較。

大英帝国は1900年にGDPでアメリカに抜かれた。(中略)その100年後、アメリカのGDPはなんとイギリスの10倍になっていたのである。p.24

偉大なリーダーを産めるかどうかが、国の盛衰を左右するんですね。

第2章は、単身世帯の台頭。図9(p.65)の家族類型別世帯数のチャートを見ると、単身世帯がマジョリティなのがわかります。今日も目黒に行ったら、駅ビルの地下が成城石井になっていて驚きました。

第3章は新興市場進出のアドバイス。加ト吉の例が参考になりました。

同社は日本の大学や大学院に留学している中国人を採用し、日本で育てて中国の本部長や工場長にするというやり方で成功したのだが、そこまでいくのにやはり20年ぐらいかかっている。p.113

最後は、政官に頼らない国力回復法で結ばれています。

では。

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