天才がどんどん生まれてくる組織
齋藤 孝 新潮社 05/5
「声に出して読みたい日本語」の齋藤教授の教育論。
日本で天才を生み出してきた11のインキュベーターを取り上げている。
1.猿飛佐助(忍者)
2.日産CFT(自動車)
3.桐朋学院(音楽) 小澤征爾
4.奨励会(将棋) 羽生名人
5.清水FC(サッカー)
6.宝塚(演劇) 黒木瞳、天海裕希
7.藩校(武士) 森鴎外、木戸孝允
8.スター誕生(歌手) 山口百恵
9.トキワ荘(マンガ) 藤子不二雄、赤塚不二夫
10.週刊マンガ誌(マンガ)
11.理研(科学者) 湯川秀樹、長岡半太郎
こうして並べてみると、天才が、偶然育ったわけではなく、集中して生まれているのがわかりますね。そこには、信念をもった指導者、明確なミッション、機会の平等と競争原理という共通点があります。
しかし、その文化や手法は、バラバラです。宝塚のように規律で正すこともあり、理研のように自由に研究させるところもある。
企業の組織論として読んでも、面白いですね。SONYもかつては、天才を生む組織でしたね。規模の利益の追求とともに、いかに天才を生む組織を維持できるか。永遠の課題です。
では。