【本】財投改革の経済学


財投改革の経済学

高橋洋一 東洋経済者 2007/10

郵政民営化のシナリオを書いたといわれる著者の財政投融資論。昨年ご紹介した東洋経済:2007年決定版 経済・経営書ベスト100で1位でしたね。

証券会社に勤めていたころ、「ザイトーは、国債+0.2%」と、当たり前のように覚えていましたが、この0.2%の意味がようやくわかりました。郵貯がリスクをとらずに稼ぐスプレッドは、特殊法人などの赤字補填されることなどして、結局、納税者の負担になっていたのですね。

この0.2%がなくなり、与信リスクも取れない郵貯は、運用の幅を広げない限り、早晩行き詰っていたのですね。

このほかにも、道路公団改革の話など、政策立案者だった著者ならではの面白いデータが紹介されており、改めて、政治と学界を行き来する人材が必要だと思う本になっています。

では。