INSEAD教授による異文化論。ビジネス上理解すべき項目を数値化してくれているので、具体的な対応が理解できます。カルチャーマップは、家族類型と並んで、海外で働く時に参考になるでしょう。
たとえば、コンテクストでは、最も空気を読むのが日本人であり、最も読まないのがオランダ人だとわかります。この本を読んだあとだと、空気を読むのが必ずしもよい社会、組織を作るのではないこともわかるでしょう。
また、欧州域内では、ここまで極端な差はでないのですが、相対的な差によって印象が変わってしまうのも興味深いところです。たとえば、決断力。アメリカ人は、日本人からみるとなんでもパンパン決めていく印象ですが、中国人からみるとそれほどで もないことになります。
マイナスの評価を与えるのに躊躇しない国に留学する時には、先にこの本を読んでおかないと、かなりのダメージをうけてしまうでしょう。そういうお国柄なのです。
著者がネットフリックス社でどのようなコンサルティングをしたかは、『No Rules 』の第10章で描かれており、そちらも参考になります。