The Economist を読みました。
2022年はウクライナの年でしたね。金融では、利上げの年でした。為替から振り返ってみましょう。
ウクライナ戦争直前の2月20日を100としています。開戦直後売り込まれたロシア・ルーブルは、4割ほど下落。しかし、エネルギー価格が上がったこともあり、4月には開戦時より高くなりました。1年が終わって結局、主要国中最も高止まりしています。
2022年は利上げの年でもありました。スピードにまさる米国に資金が集まり、各国の通貨は下落。それなのに、ルーブルが高止まったのは、金利よりも資源の方が「強かった」と言えるのではないでしょうか。今回の戦争の一面を示していると思います。
逆に主要通貨で一番売り込まれたのが日本円でした。最近のイールドカーブ・コントロール停止による円高を見れば、原因が日銀の金融政策であったことは明らかです。スイスが3回の利上げで1%にしただけで、スイスフランが安定しているところみると、日本が3割も為替を切り下げた意味があったかなと思います。
ユーロは、戦争の影響を最も受けるはずですが、今のレートをみると安定していますね。中央銀行がインフレに対応して利上げするという姿勢を見せてからは対ドルで切り上げています。
ユーロと比較して売り込まれたのがわかるのが英ポンドです。トラス首相の失策で、国力低下が明らかになってしまいました。政治家をきちんと選ばないと国民の生活が低下するのがよくわかる例でした。
その英国なみに中国元が売り込まれてますね。意外です。ロシアが格下のパートナーとして北京を往訪したことから、中国の資源確保は盤石に見えるからです。米露対立で漁夫の利を得るのは中国だと思えば、切り上がってもおかしくないですね。何か、国内で深刻な事態が起こっているのでしょうか。
では。