実効為替相場点検

 恒例の実効為替相場点検。ウクライナ危機が起こる前の1月までのチャート。一言で言えば、アメリカの利上げを織り込んだということでしょう。欧州も日本も利上げは遅れるということだと思います。

 なので、昨日、ユーロが売られたのは、アメリカの利上げが確定したからとは言えないですね。USDが底を打ったのは2021/7なので。

  あえて理由を上げれば、初めてEUのカントリー・リスクを折り込み始めたのではないでしょうか。リーマンショック後にユーロが値下がりしたのは、金融のシステムリスクを嫌気したものでした。今回は、ロシアとの対立が長期化し、ユーロ圏のカントリーリスクが高止まりするとみたのではないでしょうか。ウクライナ、ポーランドは独自通貨ですが、ロシアと国境を接するフィンランド、バルト三国はユーロ圏です。時代が変わったのを感じます。