先日の投稿で、ドル円が金利ではなく、政治で動いていたのを思い出しました。欧州の通貨は、ビックリするほど(ま、当たり前なのですが)金利差で動いています。これだけの数の通貨が接近して存在していると、常に、アービトラージがかかるので、結果、経済理論通りになるのでしょう。
下図は、米大統領選挙の4年サイクルをメモリにしたドル円チャートです。
荒い動きですね。日本は円安依存症で、景気が悪くなると、円安にしがちでした。露骨にやるとアメリカ政府に怒られるので、ソロリソロリと安くしてました(リード)。それが、米国で選挙が近づくと、日本叩きが始まりドル急落(帰塁)。まるで、野球の牽制球「リーリーリーリー、バック!」のような動きでした。
93年のクリントン政権では、いきなり円高を求めてきたので、最初からドル安になりました。2期目は、強いドル政策をとっていたのですが、やっぱり、大統領選挙前にはドル安に。
オバマ政権の2009年は、リーマンショックの影響が強すぎて、ずっとドル安。2期目はドル高を放置していましたが、やっぱり、大統領選挙の前はドル安に。
トランプ政権時代は、よくみるとドル円は安定してましたね。これは安倍首相の功績かと。
となると、バイデン政権は、このドル高を放置するでしょうか。目下の米国民の不満はインフレなので、しばらくはドル高でしょう。中間選挙で議席を失い、インフレが一段落したら。やっぱり、また、牽制球を投げてくる気はしますね。
では。