FRBが利上げしましたね。世界の経済政策の状況を点検すると、下表のようになりますね。
(表の中の数字は、ザっと世界を俯瞰するために集めたので、検証してません。すみません。)
【現状】
1.ヨーロッパ
経済成長率、インフレ率も、まずまずなので、特に経済政策を変更する必要はないですね。ただ、失業率が高いので、選挙で与党が勝てません。そこで、何とか雇用対策で景気を刺激したくなるんでしょうね。ユーロの価値を維持するために、政府支出をGDPの3%以内にするという縛りが続いてますので、財政出動はできません。よって、金融政策に過度の働きが求められますね。金融緩和が続いている背景はこれだと思います。
2.中国
インフレ率も高いのですが、高い経済成長率で気になりませんね。経済政策は、景気を抑える方向でいいので、金利を引き上げ、元を切り上げるのも合理的です。
3.日本
ゼロ成長、デフレでしたが、ようやく水面に出てきました。これまで、財政出動、金融緩和できましたが、これから増税、利上げに向けた地ならしが始まりそうです。
4.アメリカ
先進国の中では高い成長率を維持してきましたが、経済政策は泣き分かれですね。これぐらいの成長率があれば、財政出動する必要ないんですが、イラク戦争・カトリーナなどで、政府支出が増えてしまっています。逆にこれを抑えようと、金融政策引き締めが急だった気すらします。
【分析】
景気に対して、アクセルを踏んでいるのを青、ブレーキを黄色と色分けすると、アジアが成長になエンジンなのがわかります。これで、日本がアクセルからブレーキに変わると、お金が引き締まって、元も円も上がりますね。
次に、アメリカは、イラク戦争が早期に終結するなどして、財政政策が引き締めに転じると、ドル高ですね。
最後に、ヨーロッパは、失業率は構造問題なので、解決には時間がかかるため、金融政策は容易に緩和できない。よって、ユーロ圏の金利は、低いままでしょう。
なので、一番大きく変化しそうなのは、日本ですね(笑)。増税も、利上げも跳ね返して、景気が力強く回復するのがベストシナリオではあります。そうなあれば、円高になるでしょう。しかし、増税&利上げは、フル・ブレーキですから、景気腰折れリスクが出てきます。
時間軸を見ると、増税&利上げを先延ばしにするのであれば、今度は、インフレになりますね。債務者である政府が喜び、債権者である国債保有者の資産が目減りする。改革を先延ばしにするのであれば、インフレ確信犯ということでしょうか。
ポートフォリオを見直す時期がやってきました。
では。