AKBとファイブ・フォース

先日の「オバマ、レコ大、AKB」をファイブフォースを使って整理してみます。

中央をテレビ局とします。レコード大賞の時代は、民放は5局しかなく競合は最低限。新規参入も不能。代替品もありませんでした。供給業者は、製作会社や芸能事務所。なぜか彼らは、離合集散を繰り返すので、TV局と比べると力が弱い。最終顧客は、広告枠を買ってくれるトヨタや松下になりますが、TV局は5つしかないので、相対的に最終顧客よりも力が上になっていました。レコード大賞の時代のテレビ局は、一人がちでファイブ・フォースでみても、利益があがる形になっていました。業界の秩序を守り、供給業者であるレコード会社もその枠の中で共存を図っていました。

ところが、AKBの時代になると、代替品としてインターネット(YouTube)が出てきました。

最終顧客である広告主も、統合が進み、かつ日本市場に広告するよりも海外市場に広告予算を回すため、TV局に対する力は相対的に上昇。

供給業者は相変わらず中小事業者のままですが、芸能事務所としては、所属タレントを売り出す手段として、ネットが出てきた。

というわけで、5つの力のうち、2つの力(新規参入、競合企業)はかつてのままですが、代替品が出てきたことと、最終顧客との力関係が変わり、かつ供給業者との関係も変化してきている。

そんなところでしょうか。