『CHANGE』面白いですね。これだけの役者が、キャラクターをしっかり作って演じきってるというだけで、キムタク効果といえると思います。国会王子の対比なんでしょうけど、議員を演じる役者さんは、ずいぶん昔のステレオタイプの政治家を演じてますね。年代によって、政治家に対するイメージが違うのがわかります。
細部も、涙ぐましく作りこみしてますね。議員会館は、警備の関係で、当然使えないので、非常に似たビルをみつけて、セットを組み立てています。初めて立候補する人の戸惑いも、忠実に再現しており、ポスターの作り方も、リアルですね。
飯島勲さん監修ですか。どうりで細かいところまで、よくできているわけですね。以前、『小泉官邸秘録』をご紹介しましたが、ちょうど永田町を離れたところだったので、タイミングがよかったですね。
日本の政治にとってみても、よい刺激になってますね。深津絵里さんが、当たり前でしょ?とばかりに、総理をバキるわけなのですが、そのひとつひとつが、フツウの市民は知らないことばかりですね。
たとえば、委員会制。テレビに映るのは、本会議が多いので、実際に審議が行われるのが委員会といわれても、わかりませんよね。実は、さらにその前段階の自民党内での審議で、コトが決まっていくわけなんですが。このあたりは、『日本の統治構造』をサイドリーダーとして読むと、ドラマが政治のケーススタディとして楽しめるかと。
日本の政治も戦後のプロに任せておけば、だいたいウマくいくという時代が終わり、不確実な世界で、政治が的確に決断しなければ、前に進まない時代になりました。年金や道路の問題は、典型ですね。
ドラマでは、小学校の先生が、2世ということで議員→首相になってしまいます。突っ込みどころは満載なわけですが、日本は、優秀な人材が政治家になるか。そうでなければ、優秀な人に働いてもらうために、自分が何かしているかと考えると、結構、深い問題提起なのかもしれません。
日本は人口構造が変わり、投票率の高い年配の方をしっかり抑えれば、当選できるようになりました。政治家の若者に対する関心は、薄れがちです。このドラマをきっかけに、若い世代が政治に関心を持ってくれるのであれば、いいなと思ってます。
では。