ガイアの夜明け:三光マーケティングフーズ

「ガイアの夜明け」が、三光マーケティングフーズを取り上げてたので、早速、「金の蔵Jr.」新宿靖国通り2号店へ。

日経スペシャル ガイアの夜明け : テレビ東京

言われてみれば新宿にやたら目立つようになった「270円」の店。昨年の夏から1年で90店舗以上を270円均一の業態転換する経営判断は、凄まじい。

店内は16時のオープン直後なのに、次々と客が入り始め、17時には、10組み以上が着席。客層も若く、男女半々。「居酒屋=くたびれたおっさん」という構図は、この店には当てはまりません。

薄暗い店内で目立つのは、やはり、タッチパネル端末。カラオケ屋で、料理まで注文できて便利だと思っていましたが、二人がけの席にまですべて導入されているのは圧巻。

端末のインターフェースも秀逸で、ついつい追加で注文してしまいます。しかし、よくみると料理は、人気商品に絞り込まれており、かつての居酒屋の勝負どころであった、裏メニュー的なノリはゼロ。たしかに、ファミレスに近い。

言語は、中国・英語にも対応。中国で四文字熟語だらけのメニューからロシアン・ルーレット的に指差し注文をしたことのある私にとれば、写真付きで料理を確認でき、日本語を話すことなく注文できるのは画期的。金の蔵は、ランチ対応は一部店舗のみですが、中国人観光客のランチ受け入れで、利益を上げる余地が残っているとみました。

オペレーションは、考えぬかれており、料理のレベルもそこそこ。唐揚げはアツアツで、焼き鳥もおいしい。全席に端末があるので、空き席状況も店の地図上でリアルタイム把握。何番の席に案内すれば、いいのかアルバイトでもわかります。しかし、人件費を絞り込んでいるので、「人情味」を求める余裕はありません。

それでも、270円では利益が出ないので、「酔い」にのっかる仕掛けも健在。端末には占い(210円)が仕込まれており、これは酔っ払ってひとりが始めてしまうと、自動的に残りの3人もやってしまうことになるのではないでしょうか。(おみくじ効果?)

あとは、決済ですかね。料金はリアルタイムに計算され、端末に表示されているのですが、会計はレジでするオペレーションです。端末にBumpすると、幹事のiPhoneにメールが飛んで、決済できるようにすると、かなり面白いかも。高額決済にも対応でき、次回のDMもメールできるようになる。

うーん。IT活用の場は、路地裏にもありますね。『居酒屋産業の<ユニクロ>を目指す』 ひとりの突き抜けた経営が、他の産業にも波及しております。

では。