日銀、高橋氏(後の首相)を中途採用

富山市 安田記念公園にある石碑(高橋是清の書)

富山市 安田記念公園にある石碑(高橋是清の書)

以前、新潮45に連載中の「銀行王 安田善次」をご紹介しました。06月号]では、昭和2年の金融恐慌を見事に収束させた財政家、高橋是清の話がでてきます。

高橋氏の人生は、ご存知の通り、波乱万丈です。仙台藩からアメリカに留学。その留学をあっせんしてくれた貿易商に渡航費を着服され、ホームステイ先に奴隷として売り飛ばされます。帰国後、文部省に入るのですが、キャリアを捨てて独立。ペルーの鉱山経営に乗り出すのですが、大失敗。

しかし、このどん底にいた高橋氏を、第3代日銀総裁、川田小一朗氏が、声をかけて日銀に入れるんですね。このとき、安田善次郎氏とともに、日銀本店建設を担当します。

今では、想像できないのですが、日銀も、ダイナミックな人材登用をしていた時期があったんですね。

では。

【参考】
 文芸春秋(2009/7) 「「大恐慌」リーダーの資質」 でも、高橋翁が取り上げられています。