高橋氏の人生は、ご存知の通り、波乱万丈です。仙台藩からアメリカに留学。その留学をあっせんしてくれた貿易商に渡航費を着服され、ホームステイ先に奴隷として売り飛ばされます。帰国後、文部省に入るのですが、キャリアを捨てて独立。ペルーの鉱山経営に乗り出すのですが、大失敗。
しかし、このどん底にいた高橋氏を、第3代日銀総裁、川田小一朗氏が、声をかけて日銀に入れるんですね。このとき、安田善次郎氏とともに、日銀本店建設を担当します。
今では、想像できないのですが、日銀も、ダイナミックな人材登用をしていた時期があったんですね。
では。
【参考】
文芸春秋(2009/7) 「「大恐慌」リーダーの資質」 でも、高橋翁が取り上げられています。