SONY サイバーショット DSC-T70を買いました。一昔前のデジカメから比べると、本当に洗練されてきましたね。
1.スマイルシャッター
目玉は、スマイルシャッター。顔認識は普及してきましたが、一歩進んで、笑顔を認識して、その時点でシャッターを切る仕組みです。
いきなり使えるほど、やさしくはないのですが、取扱説明書をみながら、10分ほど格闘して、シャッターが下りるようになりました。
よく、スタジオアリスが、子供の笑顔を撮影するノウハウがある話を聞きます。裏を返せば、子供はカメラマンのキューで笑ってくれないわけです。笑顔になるまで待って、その瞬間を逃さないというのは、逆転の発想ながら、ナルホドと思わせるもので、よろしいかなと。
ただ、店頭では店員ですら、うまく操作できていませんでした。ちょっとしたコツが必要で、メカに弱い女性が店頭で納得して購入するところまでは、いかないようでした。
2.液晶ディスプレイ
液晶もいいですね。手のひらサイズのデジカメとしては限界に近い大きさで、かつきれい。PSPをはじめて見たときを思い出しました。
音楽つきスライドショー「音フォト」も簡単にできて、その場で撮影した写真を仲間で楽しく見ることができます。この完成度まで来ると、液晶は単なるファインダーでなく、ディスプレイと呼べるのではないでしょうか。
タッチパネルの操作性も、よくなりましたね。これなら、取扱説明書を見ずにだいたい操作できますし、つめで叩けば、指紋もそれほど気になりません。
3.動画
デジカメとなると、おまけのように扱われてしまうのですが、通常のテレビで見ても遜色のないレベルの撮影ができます。もちろん、42インチでハイビジョンの映像とは比べられませんが、日ごろの何気ない「スナップ」を撮影して、週末にテレビで見るには、これぐらいで十分ではないでしょうか。
特に、ちょっと古いPCだと、テレビに接続するだけでも大変なので、コードをつないだだけで、ビデオを見ることができる端末は、ありがたいです。
これだけついて300ドルであれば、悪くない買い物だと思います。
4.ビジネスの視点
イ)技術
軍事技術のビジネスの応用ということと、パーベイシブ・ユビキタス・コミュニケーションズ(PUC)だなと思いました。人間が機械に合わせるのではなく、機械が人間に合わせる技術は、発展の余地が非常にあると思います。
音フォトも、ネットサイドで付加サービスが展開できそうですね。写真を1枚アップすると、画像認識して(赤ちゃん、結婚式、運動会)など、それに最適なBGMを3つ推薦してくれるサービスは、どこかで出てきそうです。
ロ)マーケティング
広告もいいですね。ソニー、笑顔検出「サイバーショット」発表会、CMキャラクター4人が登場 (BCN 2007/9/21)。SONYは、さすがにきみまろズームとかできないでしょうから、松田翔太でF1を狙いに行くのは、王道かと。店頭でも、若い女性が手にとっていました。ただ、前述の通り、スマイルシャッターが何だか実感できないで終わっていました。
「はい”SONY”」というキャッチも、面白いですね。笑顔認識は、他社も追従してくるでしょうが、キャノン、カシオ、オリンパス、松下と、「イ」で終わらる競合がいません(笑)(コンパクトデジタルカメラランキング、BCN)。競争戦略という眼で見ると、また面白かと。
コンパクトデジタルカメラも、そろそろゴールが迫ってきてますね。フルハイビジョンで、静止画にもなるようになれば、その次は、どこにいくのでしょうか。
では(^^)/~
【参考】
(GFK「デジタルカメラ市場レポート」)
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