8月21日(日)放映の「Tokyo美人物語」(日本テレビ、22時?)は、現在の30代女性の消費動向を考える上で興味深いですね。資生堂提供の特番なので、4人のキャスターは、資生堂のコマーシャルに出ている4名(伊藤美咲、篠原涼子ほか)。彼女たちが「本当のキレイ」とは何かを世界のファッションリーダーへのインタビューへを通じて考える構成になってます。
I.環境分析
まず、同間帯の番組は以下の通り。
1.NHK ニュース
4.NTV おしゃれ
6.TBS うるるん
8.CX EZTV
10.テレ朝 映画
12.テレ東 坂本九物語
こうした時間帯で、NTVが考える戦略としては、女性に絞るというのは、よくわかりますね。
II.ターゲティング
「Tokyo美人物語」は、キャスティングの勝利ですね。30代女性の関心のベクトルを「年齢を重ねるにつれて、知的に美しくなる」と仮定して、ゲストをプロットすると、下図のようになります。
とこのように、年代別に関心のあるポイントで共感できるようにカバーしてますね。
?.ポイント
1.役立つ情報
「知ってるつもり」のように、30代の女性の知的好奇心に応える形になってました。単純にきれいになるノウハウだけでは満足できず、その背景のまでの掘り下げが必要なんでしょう。
2.セレブ感
資生堂の提供なので、「ぬかみそ感」はゼロ。「本当のキレイ」を探すのであれば、地道に仕事に打ち込んでいて、キレイに見える人もいてもよさそうなものだが、フランスのゴクミ邸しかり、セレブ感で覆い尽くされていた。このあたりが、今の30代女性の嗜好を示しているよう感じます。
また、本気でキレイになるためには、ダイエット等の「苦しい面」もあると思うですが、随所に食事が出てきて、アクセクしません。
3. カット割り
80分で7人を登場させるため、1セクション10分ちょいになってました。これが吉だったか…通常のおしゃれイズムでは、30分かけて一人のゲストを取り上げるわけで、この結果が気になります。
4.インタビュー
スポンサーの関係で致し方ないのですが、まともにインタビューができていたのは、篠原さんだけでしたね(彼女が3回も登場)。インタビューの絵が成り立たず、ナレーションになっている人もいた(笑)。上田レポーターに、つなぎを着て出てきて欲しかったのは私だけでしょうか。
また、進行役4名でのおしゃべりは、ほとんど成り立ってませんでしたね。奇しくも番組内で、篠原が「カッコいいだけ、キレイなだけでは、つまらない」と言うのですが、進行がその通りになってしまっていたような。
5.CMとの連動
当然のことですが、番組の進行役が、CMにそのまま出てきます。CXの「僕らの音楽」などでも試みられている手法ですが、どれほど効果があったか興味があるところ。HDD録画機が普及してから、CM飛ばしが問題になっているが、こうした取り組みは増えていくのでは?
というわけで(^^)/^
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