「藩」経済

全日空が、ANA Payに取り組むのだそうだ。

ANAはなぜ独自ペイ「ANA Pay」に取り組むのか
ANAグループのANA Xは23日、モバイルペイメントサービス「ANA Pay」をリニューアルし、提供を開始した。同日には報道陣向けの発表会が開かれ、新しくなった「ANA Pay」の強みや今後の展望などが語られた。

ほとんどのものがデビットカードで買えるオランダから見ると、支払い方法が乱立する日本は異様に見える。コンビニが対応している決済を数えたら40もあった。

セブンイレブンで使えた1000円札が、ローソンで使えなかったら不便だろう。貨幣は受け付けてくれる人が多いほど価値が高まる。なぜ、日本は決済方法が乱立するのか。原因の一つは、直系家族的な文化だろう。

 他の国はしらべられていないが、日本人には、「家族」(村)という単位が、心地よいのかもしれない。企業を藩にみたてて、電子決済が「藩札」だと思うと、妙に納得がいく。通貨発行権は国にしかないはずだが、自分の俸禄をくれているのは藩主なので、藩主が自分の通貨を広めたいと言ったら、家臣団が周辺を巻き込んでいく。

 直系家族なら、将軍(政府)の言う事が絶対では?とも思える。しかし、それは1945年の敗戦で、政府に対する不信感が決定的になってしまったのだと思う。藩の数だけ電子決済があったら不便なはずだが、いつもの「現場が優秀なので、上が決断しなくてもなんとかなってしまう」バカ殿症候群は、ここでも観察されるのでした。