東大読書
西岡 壱誠 東洋経済新報社 2018/6
東大生の読書術。読書術なのに、受験参考書のように感じてしまう面白さがありました。学生が、フィクションを読むには、参考になると思いました。
卒業して30年も立つと、それぞれの大学の色がわかるようになります。私の知る東大卒のみなさんの共通項は、イシューの絞り込みが非常に速いとういことです。
本書を読むと、たしかに、こういう読み方をするんだろうなと思いました。
一方、先日読んだ、the four GAFA的に言い直すと、「ミスキャンパスに疎んじられる読み方」ともいえるのではないでしょうか。効率優先で読むだけが世の中でも無いのです。
地頭を鍛える読書は、本書の通りでいいと思いますが、調べ物用の読書は、ますます「グリッド読み」になってしまうのではないでしょうか。
本に何が書いてあるかは、ネットに書いてある
ということで、ネットで調べて、当該部分を確認するという本末転倒なやり方になってしまうと思います。1冊の本を読むのに、他の人の脳を借りて読む疑似グリッドコンピューティング的なやり方で、安直な人は、どんどん流されて一句でしょうね。
これも、馬鹿にできないことでして、先日、シンガポールの病院に行ったら、医者が眼の前のPCでGoogle。検索したことを私に話し、診察は15分で終了。料金180SGD(15千円)なり。これも、グリット読みですよね。医者の価値が暴落する日が見えました。
もはや、カンニングがどうのこうの言う時代ではないですね。
では。