Representative Men of Japan (1908)
内村 鑑三 1995/7
西郷隆盛・上杉鷹山・二宮尊徳・中江藤樹・日蓮の人物伝。日本人が英語で日本の文化・思想を西欧社会に紹介した代表的な著作の日本語版。明治の浅い時期の理想に燃えていた日本が伝わってきます。
武家文化を色濃く踏襲しており、倫理的な側面を強調しているのが印象的です。
東洋思想の一つの美点は、経済と道徳を分けない考え方であります。東洋の思想家たちは、富は常に徳の結果であり、両者は木と実の相互の関係と同じであるとみます。p.67
ケネディ大統領が、上杉鷹山に触れたエピソードは、たとえば、こちら。
https://bizgate.nikkei.co.jp/article/DGXMZO3113650030052018000000
中江藤樹は、あまり知らなかったので、参考になりました。
私どもは、クラスに分けて教えられることもなかった。魂を持つ人間をオーストラリアのぶ苦情の羊のようにクラスに分けるようなことは、昔の学校ではみられなかった。人間は分類してまとめることのできないもの、一人一人、つまり顔と顔、魂と魂とをあわせて扱われなくてはならない、と教師は信じていたように私には思われるのだ。p.113
英語で書かれたものを現代日本語に翻訳してあるので読みやすかったです。
平成版で5名選ぶとすると誰になるのでしょうね。
では。